よくある質問

2016.10.31更新

●どんな病気?
ヒトパルボウイルスというウイルス感染症です。正式名称は「伝染性紅斑」ですが、その症状から「りんご病」と呼ばれることも多いです。幼稚園や小学校で冬から春に流行します。頬が赤くなり、少し盛り上がります。その後、紅斑が腕や太ももに広がります。レース模様のように見えるのが特徴です。
胸やおなか、背中にはあまり紅斑が目立たないのが普通です。紅斑は軽い熱感と痒みを伴う場合がありますが、1週間位で消失します。熱は出たとしても微熱程度で、あまり高い熱を伴うことはありません。伝染性の強い病気ですが、紅斑が出現するような時期にはほとんど感染力はありません。普段と変わらない生活ができます。体調が良ければ普段と変わらない生活が可能です。幼稚園や小学校も登園(登校)できます。ただし日光に当たると赤みや痒みが強くなる場合がありますから、帽子、長袖や長ズボンで日光を避けたほうが良いでしょう。

●治療
治療法はありません。今のところ予防接種もありません。痒がる場合には冷たいタオルなどで冷やしてあげてください。

●妊婦さんはりんご病の流行に注意を
妊娠の比較的早い時期に妊婦さんがパルボウイルスに感染すると流産などの原因になることがあります。りんご病の流行している時期には人混みを避けるなど、配慮したほうが良いでしょう。

投稿者: ぽっけキッズクリニック

2016.10.31更新

●どんな病気?
RSウイルス感染症は、RSウイルスが呼吸器に感染することで発症します。秋から冬にかけて流行します。何度でも感染を繰り返しますが、多くは2歳までに初感染します。年長児、成人が感染した場合は軽い風邪症状程度の場合が多いのですが、赤ちゃんが感染した場合には細気管支炎や肺炎をきたし、喘鳴(のどからヒューヒュー・ゼイゼイと音がする)や呼吸困難に陥る可能性があります。細気管支炎の約7割がこのRSウイルス感染によると考えられます。

患者の咳などでウイルスが飛び散って感染します(飛沫感染)。潜伏期は4~6日程度。その後、軽い咳、鼻汁などの症状を認めます。肺炎や細気管支炎になると、症状が次第に悪化して喘鳴、呼吸困難を認めます。更に未熟児、心臓の病気、喘息などの合併症がある場合には重症化のリスクが高いです。1週間程度の経過で症状は改善します。

●治療と感染予防
残念ながらRSウイルス感染症の特効薬はありません。抗生剤も無効です。気管支拡張薬、去痰剤、吸入療法などを用いて対症療法を行います。自宅ではこまめに水分補給を行なって痰がつまらないように心がけてください。極端に機嫌が悪い時や、呼吸が荒く水分補給が困難な場合には様子をみることなく速やかに受診してください。

現在のところRSウイルスに対するワクチンも存在しません。手洗いやうがいなど日常的な感染予防が重要になります。先にも述べましたが年長児や成人が感染した場合には多くは軽症です。「軽い風邪だから」と安心して、赤ちゃんに触れると赤ちゃんが重症のRSウイルス感染症に陥る場合があります。咳や微熱がある場合にはできる限り赤ちゃんには近づかず、室内でもマスクなどを使用してください。

●シナジス
唯一RSウイルスに有効な薬剤として、遺伝子組換え技術を用いて作成されたモノクローナル抗体製剤であるシナジス(パリビズマブ)があります。RSウイルス感染症の流行初期に投与し始めて流行期も引き続き1か月毎に筋肉注射することにより、重篤な下気道炎症状の発症の抑制が期待できます。残念ながら誰でも使用できる薬剤ではなく、一部の基礎疾患を有する方が保険適応により接種可能です。対象患者となっているのは以下の方です。主治医にご相談ください。

<早産児>
・在胎期間28週以下の早産で、12か月齢以下の新生児及び乳児
・在胎期間29~35週の早産で、6か月齢以下の新生児及び乳児

<慢性肺疾患を持つ小児>
・過去6か月以内に気管支肺異形成症の治療を受けた24カ月齢以下の新生児、乳児及び幼児

<先天性心疾患を持つ小児>
・24か月齢以下の血行動態に異常のある先天性心疾患の新生児、乳児及び幼児

<その他>
・24か月齢以下の免疫不全を伴う新生児、乳児および幼児
・24か月齢以下のダウン症候群の新生児、乳児および幼児

投稿者: ぽっけキッズクリニック

2016.10.31更新

腸管出血性大腸菌感染症は、O157などの病原性大腸菌の感染により発症します。主な症状は下痢(時に血便を伴う)、腹痛、嘔吐や発熱です。頻度の多いウイルス性腸炎(ロタウイルスやノロウイルス)などに比べると熱が高く長引くことが多く、腹痛や下痢の症状も強いことが一般的です。時に出血を伴う腸炎や、溶血性尿毒症症候群(HUS)をきたし重症化します。特に乳幼児や高齢者では注意が必要です。

●感染予防と注意点
汚染された食物を摂取することで感染します。新鮮で十分に加熱調理された食品を食べるように心がけます。肉などは中までしっかりと火が通っていることを確認してください。時に下痢止めや抗生剤を使用することで症状が悪化することがあります。自己判断でこのような薬を服用することなくご相談ください

投稿者: ぽっけキッズクリニック

2016.10.31更新

●ヒトメタニューモウイルス感染症とは?
冬から春にかけて流行するウイルス感染症です。小児の呼吸器感染症の5~10%を占め、秋から冬に流行するRSウイルスと並んで代表的なウイルスです。主な症状は発熱、咳、喘鳴(のどからヒューヒュー・ゼイゼイと音がする)など。気管支炎や細気管支炎、肺炎などをきたします。小児の間は何度も感染を繰り返し時に大人も感染する場合があります。患者の咳や鼻汁を介して感染します(飛沫感染)。ときに保育園や幼稚園などで集団発生します。

●治療
対症療法が中心となります。十分に水分などをとりならがしっかりと休みましょう。ウイルス感染である本疾患には抗生物質は無効です。発熱が持続する場合は肺炎や中耳炎の合併が疑われます。このような場合は抗生物質を使用することがあります。

投稿者: ぽっけキッズクリニック

2016.10.31更新

●冬はなぜ乾燥肌になりやすい?
冬は大気が乾燥するうえ、暖房などの使用により皮膚の乾燥がさらに進みます。外気温の低下により、新陳代謝が悪くなり、汗や皮脂が出にくくなるため乾燥肌になりやすいのです。

●乾燥肌はなぜ悪い?
乾燥により皮膚の表面がひび割れを起こし、外からの刺激や、アレルゲンの侵入により肌荒れ、かゆみの原因になってしまいます。

●冬のスキンケア~ワンポイント・アドバイス~
・保湿剤は毎日、最低2回はしっかりと塗りましょう
朝の外出前、入浴後は全身に保湿剤を塗りましょう。帰宅したときなど顔や手足がカサカサしているときは保湿剤を塗り足すこともお忘れなく。手荒れが目立つ場合は手洗い毎によく手をふいて保湿剤を使いましょう。

・熱いお湯、長湯は避けます
湯船で温まりすぎると入浴後の痒みが強くなります。入浴後に汗をかいたり、頬や手足が赤くなったりするような長湯はさけます。入浴剤も身体が温まりすぎるためあまりお勧めしません。

・こすらず、しっかり泡立てて手で洗う
お風呂で体を洗うタオルなどの素材も大切です。ナイロン製のものなどは刺激が強く、皮脂を落としすぎてしまいます。小さなお子さんならお母さんの手が一番。タオルを使用する場合も、ガーゼのハンカチや手ぬぐいのような肌触りの良い木綿素材のものにします。

・入浴後5分以内に保湿剤を使用しましょう
まだ肌がしっとりしているうちに保湿剤を使用することが大切です。入浴後の潤いを失うことなく保湿剤で閉じ込めてしまいましょう。

・身体も衣類も清潔に
毎日しっかりお風呂に入りましょう。子供の肌は大人より汚れやすいため身体は石けんやボディーソープ、頭はシャンプーで洗います。汗をかいたらこまめに肌着を着替えてください。

・肌着やパジャマは木綿、シルクなど自然素材
近年よく見られる保温効果の高い肌着などは熱がこもり、時に痒みの原因になります。

投稿者: ぽっけキッズクリニック

2016.10.31更新

夏の小児の皮膚病の代表選手です。皮膚の細菌感染症(黄色ブドウ球菌や溶連菌)で、虫さされや汗疹(あせも)をきっかけに、掻き傷から発症することが一般的です。はじめ赤みをもった水疱ができ徐々に大きくなります。水疱は容易に破れて浸出液が出るとともに、痛み、痒みを伴います。この浸出液にはたくさんの細菌が含まれていてこれを触った手で体のあちこちに触れるとどんどん伝染して行きます。火事の際に火の粉が飛んでどんどん燃え広がる様に似ていることからこのとびひ(飛び火)の俗称ができました。

●治療とスキンケア
治療は抗生剤の内服と軟膏を使用します。湿疹を伴う場合にはステロイド軟膏を併用や、痒みが強い場合には抗ヒスタミン薬の内服を併用する場合があります。治療の中断は症状の再燃につながりますので、ご注意ください。とびひを早く治すためにはスキンケアが大切です。患部を石鹸で優しく、丁寧に洗います。シャワーで十分にすすぎます。湯船につかる場合には身体が温まり過ぎないように短時間で済ませ、最後にもう一度丁寧にシャワーで身体をすすぎます。入浴後は、患部にタオルを押し当てて丁寧に湿り気をとります。あまり強くこすらないでください。患部を拭いたタオルで他の部位を拭かないように注意してください。

原則として患部をガーゼや絆創膏で覆うことはしません。患部はなるべく開放して乾燥させます。患部が露出してしまう場合は木綿の長袖、長ズボンで覆うくらいで良いかと思います。ただし痒みが強くどうしても掻いてしまう場合には通気性の良いガーゼで覆います。これも例えば保育園に行っている間だけとか、限定的にしたほうが良いと思います。できればガーゼは汚れたらこまめに張り替えてください。

普段から皮膚を清潔にし、あせもや虫さされは早めに治療してください。手はよく洗い、爪はいつも短く切っておきましょう。

●幼稚園や保育園の注意
とびひになっても登園は可能です。他の子供に移さないよう、患部は露出しない服装にしてください。治癒するまではプールや水遊びは禁止です。保育園などで抗生剤の内服が困難な場合はあらかじめ医師に相談してください。

投稿者: ぽっけキッズクリニック

2016.10.31更新

ロタウイルスは乳幼児の胃腸炎の主な原因です。嘔吐と下痢、発熱が主な症状です。冬から春にかけて流行し、「白っぽい下痢」、「酸臭の下痢」としてよく知られます。世界では年間約53万人の子供たちが命を落としているという報告があります。日本でも6歳未満の小児のうち年間約80万人が外来受診していると予想され、うち10%程度が脱水をきたし、入院治療を要するケースも少なくありません。脳炎や腸重積症、腎不全などの重篤な合併症が存在するのも特徴です。伝染力は非常に強く、感染者の便から数週間〜1か月程度排出されます。

ロタウイルスは多くは初感染で重症化します。5歳頃までにほぼ100%の乳幼児が感染し、感染を繰り返すと徐々に軽症化します。小学生や成人でも感染する場合がありますが、3回目以降の感染では多くは無症状、あるいは軽症です。

●ロタウイルスワクチン
ロタウイルスワクチンは現在2種類が存在しています(ロタリックスとロタテック)。いずれも生ワクチンです。どちらも生後6週以降(当院の推奨は生後2か月からヒブ、肺炎球菌、B型肝炎ワクチンとの同時接種)14週6日までに初回接種を開始することが推奨されます。両者の特徴は以下の通りです。

・ロタリックス:2回接種。対応するウイルス株は1種類ですが、それ以外の株に対しても病気の発症を抑えることができます。2回の接種で済むため比較的ワクチンスケジュールが組みやすく、短期間で病気に対する抵抗力をつけることができます。

・ロタテック:3回接種。対応するウイルス株は5種類で、より多くの種類のロタウイルスに対して抗体を獲得することができます。これは非常に有効な特徴ですが接種回数が多いために同時接種を導入しないとロタウイルス、同時期に接種が推奨されるヒブ、肺炎球菌などの感染症予防が遅れてしまう可能性があります。

副作用としては10%未満の確率で下痢が認められます。ロタウイルスの経口生ワクチンが初めて使用された際、腸重積症の報告が増加しました。現在流通しているものとは全く別のワクチンであり、ロタリックス、ロタテックに関しては腸重積症の患者が有意差をもって増加したとの報告はありません。ただ、ロタウイルスの経口生ワクチンを使用する際には、有効性とともに腸重積症の症状(激しく間欠的な啼泣、嘔吐、血便)を理解して子供たちの体調変化に気を配る必要があるでしょう。ワクチン使用後、7日以内に発症する可能性があり、1か月程度は経過観察を要すると思われます。

日本では比較的新しいこれらのワクチンですが、既に海外では多くの国で採用されています。どちらのワクチンも有効率は非常に高く、80%以上の確率で感染を防止し、90%以上の確率で重症化を防ぐと予想されます。ロタウイルスの危険性を考慮すると是非接種いただきたいワクチンです。

投稿者: ぽっけキッズクリニック

2016.10.31更新

インフルエンザは、インフルエンザウイルスによっておこるウイルス感染症です。主な症状は高熱、頭痛や咽頭痛、関節痛、咳や鼻汁です。発熱は無治療ではだいたい5日間くらい続きます。感染してから発熱などの症状が現れるまでの潜伏期はだいたい2~3日です。

●インフルエンザの合併症
注意すべき合併症は肺炎と脳炎・脳症です。意識障害、痙攣、異常行動(奇声をあげる、意味のわからない発言や行動など)の症状がある場合には直ちに受診が必要です。抗インフルエンザ薬(タミフルなど)と異常行動の関連が疑われましたが、現在はインフルエンザ感染自体が異常行動の原因と考えられています。抗インフルエンザ薬の使用の有無にかかわらず、お子さんを一人で寝かせたり、お留守番させたりすることなく見守ってあげてください。

●インフルエンザの診断
迅速診断キットでその場で診断が可能です。十分にウイルスが増殖していないと検査が陽性になりません。だいたい発熱後6時間で5割程度、12時間で8割程度が陽性になります。発熱後まもなくでも症状が強く、インフルエンザが疑わしい場合には検査の結果を待たずに抗インフルエンザ薬の治療を開始する場合があります。

●インフルエンザの治療
他の病気と同様に、インフルエンザの治療でも最も大切なことはしっかりと休養を取ることです。症状をよく観察しながら十分に水分をとらせて、汗などの対処をして休ませます(「よくあるご質問」の中の「発熱時のケア」を参照してください)。

症状が強い場合には抗インフルエンザ薬を使用します。抗インフルエンザ薬はインフルエンザの増殖を抑えてその症状を和らげる、解熱までの期間を短縮する、合併症の発症を抑制する効果が期待されます。でも、抗インフルエンザ薬はインフルエンザウイルスを殺すわけではありませんから過信は禁物です。

現在、抗インフルエンザ薬には以下のように複数の種類があります。症状が改善しても途中で使用を中止することなく医師の指示通り最後まで使用することが大切です。その他、一部の漢方薬などで症状を緩和することができます。発熱がつらい場合は解熱剤を使用します。小児の場合は必ずアセトアミノフェンが主成分の解熱剤(アンヒバ座薬やカロナールなど)を使用します。

※抗インフルエンザ薬の種類
・内服薬 タミフル(1日2回 5日間内服します)
・吸入薬 リレンザ(1日2回 5日間吸入します) イナビル(1回吸入で効果が持続します)
・注射薬 ラピアクタ(1回注射で効果が持続します) 

●出席停止期間
インフルエンザの出席停止期間は以下のように決められています。
「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで」

●インフルエンザの予防
インフルエンザが発症してからの抗ウイルス薬の投与では脳症などの合併症を完全に抑止することはできません。インフルエンザの予防にはワクチン接種が大切です。集団生活をしている場合、喘息など基礎疾患がある場合、ご家族に小さなお子さんや妊娠中の方がいる場合には積極的にワクチン接種を済ませましょう。インフルエンザワクチンは任意接種で生後6か月から接種可能です。妊娠中でも接種可能で、母親がワクチンを接種すると生まれた赤ちゃんにも効果が期待できます。ワクチンの効果が現れるのは2回目の接種終了後だいたい2週間後からです。流行前に接種を完了することが大切です。流行期には人ごみをさけて、マスク着用、手洗いうがいなど感染予防に努めてください。

投稿者: ぽっけキッズクリニック

2016.10.31更新

●B型肝炎とは?
B型肝炎ウイルスの感染によって発症します。伝染力も非常に強いウイルスです。黄疸、発熱、腹痛、全身倦怠感などの症状を認めます(急性肝炎)。急性肝炎の予後は比較的良好と考えられていますが、時に感染が持続して慢性肝炎、肝臓がんの原因となります。これまで乳幼児のB型肝炎ウイルス感染は慢性化しやすく、成人の感染は急性感染が多いと考えられてきました。しかし近年、海外から肝炎ウイルスが持ち込まれるケースがあり、この場合は成人でも慢性化する可能性があります。

感染経路として最も多いのは母子感染です(お母さんがB型肝炎ウイルスのキャリアーの場合、出産の際に赤ちゃんが感染します)。次いで性交渉などによる感染があげられます。また頻度は少ないものの感染経路がはっきりしない例も存在します(父子感染など家族内での感染、保育園など集団生活などでの感染が考えられます。感染者のだ液や、汗、涙などにもウイルスが存在することが知られています)。

●感染予防
B型肝炎ウイルスの感染予防を考えるとき、急性感染と慢性持続性感染を分けて考える必要があります。まず、最も感染リスクの高い母子感染予防に関しては、現在、母親がB型肝炎ウイルスのキャリアーの場合、保険治療で赤ちゃんのガンマグロブリン投与とワクチン接種が行われています。
慢性化してしまう可能性が高く、集団生活する機会の多い乳幼児に関しては任意接種のワクチンにより感染を予防すべきです。海外には感染者の多い国が少なからず存在し、この様な国に渡航する場合や性交渉する可能性のある世代もまた感染予防の適応と考えます。

●B型肝炎ワクチン
特に慢性化しやすい乳幼児のB型肝炎ウイルスワクチンは肝臓がんの予防ワクチンと考えることもできます。WHO(世界保健機関)ではB型肝炎ワクチンをすべての子供たちが接種すべきワクチンと位置づけていますが、感染リスクの比較的低い日本において定期接種は行われていません。母親がB型肝炎ウイルスのキャリアーである以外のB型肝炎ウイルスワクチンの接種は任意接種となります。B型肝炎ワクチンはどの年齢でも接種可能なワクチンですが、特に慢性化しやすい乳幼児に積極的に接種が勧められます。初回接種2回と半年~1年後にもう1回接種します。ワクチンは20年程度有効と考えられますが、感染リスクが高い国に渡航する場合などには追加接種を考慮します。

投稿者: ぽっけキッズクリニック

2016.10.31更新

おたふくかぜウイルス(ムンプスウイルス)の感染によって発症します。日本では毎年約60万人が発症しています。かかっても軽症の場合が多いのですが、重い合併症を引き起こす場合があります。
2~3週間の潜伏期の後に、両方またはどちらかの耳下腺がはれてきます。触ってもはっきりしたしこりに触れるわけではありませんが、家族など周囲の人が見るとはれているのに気がつきます。しばらくすると反対側も腫れてきます。発熱は起こることも、起こらないこともあります。症状が出ない(不顕性感染)場合もあります。またおたふくかぜ以外でも、耳下腺が腫れることもあります。周りでおたふくかぜが流行しているかどうかも診断の助けになります。

おたふくかぜには多くの合併症があります。約50人に1人の割合で無菌性髄膜炎が起こります。これを発症すると強い頭痛を訴え、嘔吐することもあります。約1,000人に1人の割合で、一生治らない重度の難聴になることがあります。年間700人くらいがかかっていると推定されています。毎年約30人に脳炎が起こっていて、障害が残ったり死亡したりすることもあります

⚫︎難聴に注意!

おたふく風邪の合併症のひとつが難聴です。約1,000人に1人の割合で発症します。年間700人くらいがかかっていると推定されています。多くの場合は片側性ですが、時に両側の難聴となります。治療は困難で一生治らない重度の難聴になることがありますから、ワクチンで未然に予防することが大切です。

 

●おたふくかぜワクチンは2回接種を!

多くの国では1回の接種では予防効果が不十分として2回接種が行われており、当院でも2回接種をお勧めしています。1歳を過ぎたらできるだけ速やかに初回接種を済ませて、3~5歳頃に2回目接種を行います。遅くともMRワクチンと同じ頃(就学前の1年間)までに接種を済ませることをお勧めしています。

投稿者: ぽっけキッズクリニック

前へ 前へ