手足口病が流行しています
2019.07.10更新
手足口病が流行しています。横浜市では警報レベルを上回っています。
•手足口病とは?
手足口病は夏に流行するウイルス感染症の一種です。原因となるウイルスはコクサッキーウイルスやエンテロウイルスで、複数の種類のウイルスが原因となりますから一度罹患しても感染を繰り返す場合があります。乳幼児に多く発症して学童期になると患者数は減少しますが、ときに成人が感染することもあります。
3〜5日程度の潜伏期をへて発症します。初期症状は発熱とのどの痛み。1~2日で解熱して、手掌や足底、肘、膝、臀部、口腔内や口の周りに紅色の水疱が出現します。軽い痒みを伴います。水疱は5日~10日程度で痂皮になりその後消失します。稀に髄膜炎や脳炎、小脳失調などを合併します。高熱が持続してぐったりするような場合は速やかにご相談ください。
原因となるウイルスいよって症状に差異が生じます。コクサッキーA6による手足口病の場合、発症から2〜3週間後に手や足の爪が剥離する場合があります。
•治療と予防
手足口病に有効な治療法はありません。抗生物質の投与は無効です。治療は対症療法が中心となります。発疹に対しては入浴などで清潔に心がけてとびひなどの二次感染を予防します。
小さなお子様の場合、口腔内の痛みから経口摂取が困難になる場合があります。酸味や塩気が強い食事は嫌がるかもしれません。食事は飲み込みやすく小さく刻んであげたり、少し柔らかめにして飲み込みやすくしてあげてください。プリンやゼリー、アイスクリームなどを補助食に用いるのも良いと思います。乳児の場合ミルクも少し冷まし気味にしてあげたほうが飲みやすい場合があります。
感染経路は経口感染、飛沫感染です。患者の唾液や便から感染します。患者が食べたものに口をつけたり、同じコップから飲み物を飲んだりすることは避けてください。患者とのタオルの共有も避けましょう。
発疹が消失した後も数週間は便にウイルスが排出されます。症状が改善した後も感染予防を継続する必要があります。
•保育園や幼稚園のお休みの期間は?
手足口病に定められた出席停止期間はありません。当院では以下のようにご案内しています。
・解熱後1日程度は自宅で体調の確認をしてください。
・普段通り食事が摂取できるようになってから登園を再開してください。
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