手足口病の患者が増加しています
手足口病の患者が増加しています。横浜市では手足口病の流行警報が発令されました。
患者の多くは5歳以下の幼児で、保育園などでは今後さらに患者数が増加することが予想されます。
手足口病の原因ウイルスにはいくつかの種類がありますが、今年はコクサッキーウイルスA6型が多く検出されています。
A6型の手足口病では、従来の手足口病より水包が大きく、手足だけでなく全身に発疹が広がることがあります。また、発症数週間後に爪が脱落することがあります。
●手足口病とは?
乳幼児に多い夏かぜの一種です。複数のウイルス株が原因となりますので乳幼児は何度か感染する場合があります。稀に大人も感染します。初期症状は発熱とのどの痛み。1~2日で解熱して、手掌や足の裏、手首、肘、膝、口の周り、口の中、おしりなどに紅色の水疱が出現します。軽い痒みを伴います。水疱は1週間~10日程度でかさぶたになりその後消失します。稀に髄膜炎を合併します。熱が長引く場合、元気がない場合などはご注意ください。小さいお子さんの場合は口の痛みから極端に食欲が落ちる場合があります。このようなときはミルクを少し冷まし気味にして与えたり、酸味のある食品を避け、柔らかいものを与えたりしましょう。
●治療と予防
手足口病に効果がある抗ウイルス薬やワクチンは存在しません。治療は対症療法が中心です。
感染経路は経口感染、飛沫感染です。お子さんの咳や便から感染します。お子さんが食べたものに口をつけることは避けてください。お子さんのおむつを替えた場合には丁寧に手を洗います。外から帰ったら必ず手洗いとうがいを行いましょう。発疹が消失した後も数週間は便にウイルスが排出されます。症状が改善した後も感染予防を継続する必要があります。
手足口病は学校保健安全法には出席停止期間が定められていません。解熱後体調が回復していれば保育園など集団生活は可能ですが、いつから登園して良いかは主治医と相談してください。少なくとも、しっかりと解熱し、普段通りの食欲が回復するまでは出席を自粛してください。登園開始後も発疹が消失する頃までは水遊びなどの皮膚を密着させる遊びは避けた方が良いと思います。