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成長障害

子どもの成長には個人差があります。しかし、身長が低いことだけでなく、成長の速さが変化したことをきっかけに、治療が必要な病気が見つかることもあります。

大切なのは、現在の身長だけで判断せず、これまでの身長と体重の変化を成長曲線で確認することです。当院では、お子さん一人ひとりの成長の経過を確認し、必要に応じて検査や治療、定期的な経過観察を行っています。

※成長障害の専門外来は、ぽっけキッズクリニックで行っています。予約制ですので、受診をご希望の方は事前にお電話でご予約ください。

子どもの標準的な成長を理解する

子どもの標準的な成長パターン

子どもの身長は、いつも同じ速さで伸びるわけではありません。

出生時の身長は平均約50cmで、1歳頃には約75cmになります。乳児期は一生のうちで身長が最も速く伸びる時期です。その後は伸びる速さが徐々にゆるやかになり、幼児期から学童期には、一定のペースで成長していきます。

思春期を迎えると、性ホルモンの働きによって再び身長が大きく伸びます。これを「思春期の成長スパート」といいます。一般的には女の子の方が男の子より早く始まりますが、始まる年齢や伸び方には個人差があります。

思春期は身長が大きく伸びる時期である一方、骨が成熟し、身長の伸びが終わりに近づく時期でもあります。そのため、成長について心配がある場合は、思春期が進んでからではなく、早めに成長の経過を確認することが大切です。

大切なのは毎日の生活習慣

十分な睡眠、バランスのよい食事、適度な運動は、子どもの心身の健康と健やかな発育を支える基本です。

ただし、特定の食べ物やサプリメント、運動、睡眠方法だけで身長を大きく伸ばせるわけではありません。また、病気が原因の成長障害は、生活習慣を整えるだけでは改善しないことがあります。

生活習慣を整えながら、成長曲線に気になる変化がある場合には、医療機関へご相談ください。

睡眠

睡眠中の成長ホルモン分泌 年齢別の推奨睡眠時間

睡眠は、子どもの体と脳の発達、心身の休養にとって大切です。成長ホルモンは主に睡眠中に分泌されますが、睡眠不足や不規則な睡眠だけが低身長の原因になるわけではありません。

睡眠時間の目安は次のとおりです。

1~2歳:11~14時間

3~5歳:10~13時間

小学生:9~12時間

中学生・高校生:8~10時間

必要な睡眠時間には個人差があります。毎日の起床時刻をできるだけ一定にし、朝は日光を浴び、日中に体を動かし、夜更かしが習慣にならないようにしましょう。

いびきが強い、眠っている間に呼吸が止まる、日中の眠気が強いなどの症状がある場合は、睡眠時無呼吸症候群などが隠れていることがあります。

食事

成長期には、エネルギーとさまざまな栄養素が必要です。主食、主菜、副菜を組み合わせ、1日3回の食事を基本にしましょう。

極端な偏食、少食、無理な食事制限が続くと、体重だけでなく身長の伸びにも影響することがあります。一方、特定の食品を大量に摂取しても、それだけで身長が伸びるわけではありません。

「身長を伸ばす」「成長をサポートする」と宣伝されるサプリメントについても、健康な子どもの最終身長を伸ばす効果が十分に確認されているものではありません。食事量や栄養状態が心配な場合は、自己判断でサプリメントを始める前にご相談ください。

運動

外遊びやスポーツなどで日常的に体を動かすことは、骨や筋肉の健康、食欲、睡眠、生活リズムを整えるうえで大切です。

特別に激しい運動をする必要はありません。年齢や体力に合った運動を、無理なく続けることが大切です。

なお、特定の運動やストレッチだけで最終身長を伸ばせるという十分な医学的根拠はありません。過度な運動によって必要なエネルギーが不足すると、かえって成長や思春期の進行に影響する場合があります。

低身長とは

同じ年齢・性別の子どもの身長には幅があります。そのばらつきを示す指標が「SD(標準偏差)」です。

医学的には、年齢と性別に応じた標準身長より「−2SD以下」の場合を低身長と呼びます。これは、おおよそ100人のうち身長が低い方から2~3人にあたります。

ただし、−2SD以下だからといって、必ず病気があるわけではありません。両親の身長を反映した家族性低身長や、思春期がゆっくり始まる体質など、健康上の問題がない場合も多くあります。

反対に、現在の身長が−2SDより高くても、それまでの成長曲線を下向きに横切るように伸びが悪くなっている場合には、詳しい確認が必要です。

身長の値だけでなく、次の点をあわせて評価します。

・1年間に何cm伸びたか

・以前と比べて伸び方が変化していないか

・体重も減っていないか

・思春期が始まっているか

・両親の身長から予想される成長との差

・出生時の身長、体重、在胎週数

・体全体のバランス

低身長の主な原因

低身長や成長速度の低下には、さまざまな原因があります。

低身長の主な原因:ホルモン、遺伝・染色体、骨、全身疾患・栄養・生活環境、体質
ホルモンに関係する病気
  • 成長ホルモン分泌不全性低身長症
  • 甲状腺機能低下症
  • 思春期早発症・思春期遅発症
  • その他の下垂体や副腎などの病気
生まれつきの体質や遺伝子・染色体に関係する病気
  • ターナー症候群
  • ヌーナン症候群
  • SHOX異常症
  • プラダー・ウィリー症候群
  • その他の遺伝子や染色体の変化
小さく生まれたことに関係するもの
  • SGA性低身長症
骨や軟骨に関係する病気
  • 軟骨無形成症・軟骨低形成症
  • その他の骨系統疾患
全身の病気や栄養状態に関係するもの
  • 心臓、腎臓、肝臓などの慢性疾患
  • 消化管の病気や吸収不良
  • 慢性的な炎症
  • 栄養不足や極端な偏食
  • 治療薬の影響
病気とは考えにくいもの
  • 家族性低身長
  • 体質的な思春期の遅れ
  • 原因を特定できない特発性低身長

また、強い心理的ストレスや生活環境が成長に影響することもあります。

低身長の原因は一つとは限りません。成長曲線、診察、検査結果を組み合わせて判断します。

成長曲線を描いてみよう

成長曲線は、子どもの身長と体重の変化を時間の流れに沿って確認するためのグラフです。

横軸に年齢、縦軸に身長と体重を記入します。母子健康手帳、乳幼児健診、保育園・幼稚園、学校などで測定した記録をできるだけ多く集め、点を線で結びます。

大切なのは、一度の身長だけではなく、線の動きを見ることです。

健康な子どもの多くは、多少の上下はあっても、同じような位置を保ちながら標準曲線に沿って成長します。仮に身長が−2SDより高くても、詳しい確認が必要なこともあります。

ご家庭で成長曲線を記載することが難しい場合は、これまでの記録をお持ちいただければ、当院で成長曲線を作成します。

成長曲線は、日本小児内分泌学会のホームページからもダウンロードできます。

受診をおすすめする成長曲線

次のような場合には、一度ご相談ください。

  • 身長が−2SD以下である
  • 1年間の身長の伸びが以前より明らかに少なくなった
  • 成長曲線が標準線を下向きに横切っている
  • 身長だけでなく体重も変動(減少、あるいは増加)している
  • 思春期には早い年齢で急に身長が伸び始めた
  • 思春期が始まる年齢になっても、その兆候がみられない
  • 出生時に小さく、3歳以降も低身長が続いている
  • 手足の長さや体全体のバランスが気になる
  • 強い頭痛、嘔吐、視力・視野の変化、多飲多尿などを伴う

成長には個人差がありますので、当てはまったからといって必ず病気があるわけではありません。早めに確認することで、安心して経過を見られる場合もあります。

成長曲線の4つのパターン:標準的な成長曲線、身長が−2SD以下、成長率の低下、標準的な思春期年齢前の急な伸び

【診療例】成長曲線の変化が病気の発見につながった例

12歳の女の子が、「最近、身長が伸びなくなった」という理由で受診しました。

過去の身長と体重を成長曲線に記入すると、10歳頃から身長の伸びが低下し、同じ時期から体重も減少していることが分かりました。詳しい検査の結果、脳の病気が見つかり、専門病院で治療を受けました。

このような重い病気が見つかることはまれですが、身長と体重の変化が、病気に気づく最初の手がかりになることがあります。

成長曲線を定期的に確認することで、一度の測定値だけでは分からない変化を見つけられます。普段からお子さんの成長曲線を作成し、気になる変化があれば早めにご相談ください。

成長障害の診療と治療の実際

専門外来ではどのようなことをしますか?

成長障害の診療で最も大切なのは、これまでの成長の経過を正確に把握することです。初診では、成長の記録を確認しながら、診察と必要な検査を行います。

初診でうかがうこと
  • 出生時の経過(在胎週数、出生身長・出生体重、分娩時の状況)
  • これまでの身長と体重の記録
  • 食事、睡眠、運動などの生活状況
  • これまでにかかった病気や使用している薬
  • ご家族の身長や思春期を迎えた時期
  • 思春期の兆候や、現在気になる症状
診察で確認すること
  • 身長と体重の正確な測定
  • これまでの記録をもとにした成長曲線の作成
  • 体全体のバランスや思春期の進み方
必要に応じて行う基本的な検査
  • 血液検査(貧血、肝臓・腎臓・甲状腺の働き、成長に関係するホルモンなど)
  • 尿検査
  • 手のX線撮影による骨年齢の評価
さらに詳しい確認が必要な場合
  • 成長ホルモン分泌刺激試験
  • 頭部MRIなどの画像検査
  • 染色体検査・遺伝学的検査
  • 必要に応じた専門医療機関への紹介

成長ホルモン分泌刺激試験は通常の採血とは異なるため、必要と判断した場合に日程や方法をご説明します。

すべてのお子さんに、すべての検査が必要なわけではありません。初診時の診察と成長曲線から、必要な検査を選択します。

検査で明らかな異常が見つからない場合でも、一定期間ごとに身長と体重を測定し、成長速度を確認することが大切です。

受診時にお持ちいただきたいもの
  • 母子健康手帳
  • 保育園・幼稚園・学校の身長・体重の記録(測定日が分かるもの)
  • 他院での検査結果
  • お薬手帳

成長ホルモン治療

成長ホルモン治療は、注射と身長・体重測定、血液検査、骨年齢・効果判定を組み合わせて行います

治療の対象

検査や診察の結果、成長ホルモン治療の対象となる病気と診断され、保険診療の適応基準を満たす場合には、保険診療で治療を行います。

保険診療で成長ホルモン治療が認められている病気
  • 成長ホルモン分泌不全性低身長症
  • SGA性低身長症
  • ターナー症候群
  • ヌーナン症候群
  • 軟骨無形成症・軟骨低形成症
  • 慢性腎不全に伴う低身長
  • プラダー・ウィリー症候群
  • SHOX異常症

保険診療の適応とならない場合でも、お子さんの年齢、骨年齢、成長速度、思春期の進行度などを総合的に評価し、治療によって期待できる効果とリスクを十分にご説明したうえで、自由診療による治療を検討できる場合があります。

注射の方法

成長ホルモンはたんぱく質でできているため、飲み薬では胃腸で分解されてしまいます。そのため、治療には皮下注射を使用します。ご家庭で、保護者または本人が注射する「自己注射」が基本です。

現在は細い注射針と専用の注入器が使用され、操作しやすいよう工夫されています。毎日注射する製剤のほか、病気や条件によっては週1回注射する製剤を選択できる場合があります。使用できる製剤や投与方法は、診断された病気、年齢、承認されている適応範囲などによって異なります。

注射による皮膚の腫れやへこみを防ぐため、同じ場所に繰り返し注射せず、注射する場所を少しずつ変えることが大切です。

期待できる効果と定期検査

治療を始めると、多くの場合は身長の伸びる速さが改善しますが、効果には個人差があります。治療開始時の年齢、骨年齢、思春期の進行度、原因となる病気、治療開始前の成長速度などによっても異なります。

成長ホルモン治療は、希望する身長に必ず到達することや、最終身長を保証するものではありません。定期的に身長、体重、成長速度、血液検査、骨年齢などを確認し、効果と安全性を評価しながら継続します。

治療中に注意する症状

成長ホルモン治療は、適切な診断と定期的な管理のもとで、安全に続けられることが多い治療です。ただし、まれに次のような症状や検査値の変化がみられることがあります。

  • 強い頭痛、吐き気、嘔吐
  • 股関節、太もも、膝の痛みや歩き方の変化
  • むくみや関節痛
  • 注射した部位の腫れやへこみ
  • 血糖値や甲状腺機能の変化
  • 成長が速くなることに伴う、もともとの側弯症の進行

気になる症状がある場合は、治療を続けるかどうかを自己判断せず、早めにご連絡ください。注射を忘れた場合や旅行時の対応も製剤によって異なるため、事前にご相談ください。

骨端線が閉鎖して身長の伸びが終了した場合や、治療を継続しても十分な効果が期待できないと判断した場合には、身長を伸ばすことを目的とした治療を終了します。成長ホルモン分泌不全症では、必要に応じて成人期の補充療法について改めて評価します。

【診療例】成長ホルモン治療が効果的だったSGA性低身長症の男児

成長ホルモン治療が効果的だったSGA性低身長症の男児例

SGA(small for gestational age)とは、出生時の身長や体重が、在胎週数に応じた基準と比べて小さい状態をいいます。

SGAで生まれた子どもの多くは、乳幼児期に身長が追いつく「キャッチアップ成長」を示します。一方、2~3歳を過ぎても身長が十分に追いつかず、低身長が続く場合をSGA性低身長症と呼びます。

SGAで生まれ、3歳以降も低身長が続くお子さんのうち、現在の身長、成長速度、出生時の記録など一定の診断基準を満たす場合には、成長ホルモン治療を検討することがあります。

お子様の身長が気になるご家族の皆様へ

成長を確認することは、単に「背が高いか低いか」を判断することではありません。子どもの体が、その子なりのペースで健康に育っているかを見守ることです。

低身長であっても、健康上の問題がなく、その子なりのペースで成長していることは少なくありません。一方、身長の伸び方の変化から、早めに対応した方がよい病気が見つかることもあります。

年に1~2回程度、身長と体重を測定し、成長曲線へ記録してみましょう。誕生日や進級の時期など、確認するタイミングを決めておくのもよい方法です。

受診すべきか迷う場合も、まずはご相談ください。診察の結果、「治療は必要なく、経過を見てよい」と確認できることも、大切な診療の一つです。

自由診療による成長治療

診察や検査の結果、保険診療による成長ホルモン治療の適応基準を満たさない場合でも、現在の身長、これまでの成長速度、骨年齢、思春期の進み方などから、成人時の身長が低くなる可能性が高いと考えられることがあります。

当院では、このようなお子さんについて、ご本人とご家族の希望を確認し、期待できる効果、治療の限界、副作用、費用などをご説明したうえで、自由診療による成長治療を検討しています。

自由診療は、ご希望があれば必ず行える治療ではありません。骨の成長する余地が残っているか、治療による効果が期待できるか、安全に治療を行えるかを確認し、適応を慎重に判断します。

診察、成長曲線、骨年齢、血液検査をもとに自由診療の適応を検討する様子

自由診療を検討する場合

治療を検討する前に、これまでの身長と体重の記録から成長曲線を作成し、現在の身長、1年間の成長速度、骨年齢、思春期の進行度などを評価します。必要に応じて血液検査や画像検査を行い、治療が必要な病気が隠れていないかも確認します。

検査で明らかな病気が見つからず、保険診療の適応にならない場合でも、次のような点を総合的に考慮して自由診療を検討することがあります。

  • 成人時の身長が低くなる可能性が高い
  • 身長の伸びが期待される時期がまだ残っている
  • 骨端線が閉鎖していない
  • 治療によって成長速度の改善が期待できる
  • ご本人とご家族が、治療の効果と限界を理解している
  • 定期的な診察や検査を継続できる

自由診療で使用する治療薬

お子さんの年齢、性別、成長速度、骨年齢、思春期の進み方などに応じて、次の治療薬を単独または組み合わせて使用することがあります。

すべてのお子さんに同じ治療を行うわけではありません。それぞれの薬剤について、期待できる効果と副作用をご説明したうえで治療方法を決定します。

成長治療の選択肢と身長測定、血液検査、骨年齢評価を組み合わせる様子

成長ホルモン

成長ホルモンは、肝臓や骨の成長板に働き、骨が長くなる過程を促します。ご家庭で行う皮下注射が基本です。

保険診療の適応基準を満たさない低身長に対して使用する場合は、自由診療となります。また、承認された適応とは異なる使用になる場合があり、効果には大きな個人差があります。

治療中は、身長、体重、成長速度、骨年齢、血液検査などを定期的に確認します。骨端線が閉鎖している場合には、成長ホルモンを使用しても身長を伸ばす効果は期待できません。

思春期の進行を調整する治療

思春期が始まると、一時的に身長が大きく伸びますが、同時に骨年齢も進み、最終的には骨の成長が終了します。思春期が早く進んでいる場合には、骨年齢や成長の経過を確認しながら、思春期の進行を調整する治療を検討することがあります。

GnRHアナログ製剤(リュープリン)

リュープリンは、下垂体から分泌されるLHやFSHというホルモンを抑え、性ホルモンの分泌と思春期の進行を抑える注射薬です。通常は4週間に1回、皮下注射を行います。

中枢性思春期早発症に対しては保険診療で使用されますが、それ以外の目的で使用する場合は、承認された適応とは異なる自由診療となります。

治療中は、思春期の進行、骨年齢、身長の伸びなどを定期的に確認します。女児では月経や乳房の発達、男児では精巣の発達などが一時的に抑えられます。治療を終了すると、多くの場合は思春期の進行が再開しますが、再開する時期には個人差があります。

蛋白同化ステロイド(プリモボラン)

プリモボランは、蛋白質の合成を促す作用を持つ内服薬です。男性ホルモンに似た作用によって成長速度を支えることが期待され、男児の成長や思春期の状態に応じて使用を検討することがあります。

プリモボランは体内で女性ホルモンに変換されないため、骨年齢の進行をできるだけ抑えながら、成長速度を維持することを目的として使用します。特にリュープリンと併用する場合には、リュープリンによって思春期と骨年齢の進行を抑え、プリモボランによって成長速度の低下を補うことを目指します。

低身長を目的とした使用は、承認された適応とは異なる自由診療です。また、男性ホルモンに似た作用があるため、原則として女児には使用しません。

肝機能障害、にきび、体毛の増加、声の変化などがみられる可能性があります。治療中は血液検査、骨年齢、思春期の進行などを定期的に確認しながら、慎重に使用します。

治療の効果と限界

自由診療による成長治療を行うことで、身長の伸びる速さが改善する場合があります。ただし、効果には大きな個人差があります。

治療開始時の年齢、現在の身長、骨年齢、思春期の進行度、治療開始前の成長速度、体質などによって効果は異なります。治療を行っても、期待したほど身長が伸びない場合があります。

この治療は、希望する身長や最終身長への到達を保証するものではありません。定期的に治療効果を評価し、十分な効果が期待できない場合や骨の成長が終了した場合には、治療の中止をご相談します。

費用と治療期間について

自由診療では、診察、検査、薬剤などの費用が全額自己負担となります。成長ホルモンの費用は、使用する製剤や投与量、お子さんの体重によって異なります。

治療は数年間にわたる可能性があり、成長の経過によっては4~5年程度継続することもあります。治療開始前に、使用する薬剤、通院の頻度、検査内容、費用の目安についてご説明します。

治療を検討されるご家族へ

自由診療による成長治療では、治療によって期待できることだけでなく、効果が十分に得られない可能性、副作用、通院や注射の負担、長期的な費用についても考える必要があります。

治療を始めるかどうかを、受診当日に決めていただく必要はありません。ご本人とご家族で十分に話し合い、疑問や不安がある場合には遠慮なくご相談ください。