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舌下免疫療法

ぽっけキッズクリニック

舌下免疫療法

01基本説明

舌下免疫療法は、アレルギーの原因となる物質を含む治療薬を毎日服用し、その物質に対する体の反応を変えて、症状を軽くすることを目指す治療です。スギ花粉症やダニによるアレルギー性鼻炎が対象で、治療前に症状や検査結果から原因を確認します。

当院では、スギ花粉症にはシダキュア、ダニによるアレルギー性鼻炎にはミティキュアを使用しています。治療を始める年齢は小学生以上を推奨しており、お子さんだけでなく、お父さん・お母さんの治療も行っています。

初回の服用は医療機関で行い、副作用がないか確認します。その後は医師の指示に従って自宅で毎日服用し、定期的に診察を受けます。スギ花粉症の治療を新しく始める時期は、当院では6月から11月末です。ダニによるアレルギー性鼻炎の治療は、一年中開始することができます。

医師に相談する親子

年齢だけで治療が適しているかを決めることはできません。薬を正しく舌の下に保持できるか、毎日の服用や定期的な通院を続けられるか、持病や服薬状況などを確認します。

重症の気管支喘息がある方や、使用する薬でショックを起こしたことのある方には、この治療を行えません。その他の持病や服用中の薬、妊娠・授乳についても、診察時にお知らせください。

02効果と治療期間

舌下免疫療法では、鼻や目の症状を軽くし、抗アレルギー薬などの使用量を減らす効果が期待できます。

舌下免疫療法は、治療を終了した後も効果が持続することを目指す治療です。ただし、効果の程度や持続期間には個人差があります。

毎日の治療を続け、効果を見ながら、3年から5年程度継続するのが一般的です。

舌下免疫療法は、服用してすぐに症状を抑える治療ではありません。必要に応じて、通常の抗アレルギー薬や点鼻薬、点眼薬を併用できます。

花粉が飛散していない時期や症状が落ち着いている時期も、治療を継続してください。治療の終了時期は、医師が十分な効果が得られたと判断した段階で、ご本人・ご家族と相談して決めます。

カレンダーを見ながら毎日の継続を確認する親子

03副作用と緊急時の対応

よくみられる副作用には、口や喉のかゆみ、腫れ、違和感などがあります。症状が続く場合は医師へ相談し、強くなる場合は速やかに連絡・受診してください。

重い副作用として、正しく服用していてもアナフィラキシーが起こることがあります。全身のじんましん、声がかすれる、息苦しい、強い咳が続く、ぐったりする、意識がおかしいなどの症状がある場合は、服用を中止し、119番など事前に説明された緊急対応を行ってください。次の服用時刻や通常の診療を待たないでください。

毎回の服用後少なくとも30分間と治療開始初期は、特に副作用に注意してください。シダキュアでは、スギ花粉が飛散する時期も注意が必要です。ただし、これらの時期以外に副作用が起こらないわけではありません。

治療を始める際に、ご本人とご家族で副作用の症状、緊急時の連絡先、対応方法を確認します。初回は医師の監督のもとで服用し、服用後は少なくとも30分間、院内で安静にして観察します。初回に問題がなかった場合も、その後の服用が必ず安全というわけではありません。休薬後の再開や体調不良時の服用は、主治医の指示に従ってください。

04服用方法と日常生活の注意

服用

当院で使用するシダキュアとミティキュアは、処方された薬を1日1回、舌の下に1分間保持してから飲み込みます。

服用後

その後5分間は、飲食とうがいを控えます。

自宅では、体調を確認したうえで毎日服用します。副作用が起きた場合に対応できるよう、日中や家族のいる場所での服用が望ましく、お子さんの場合は保護者も服用時の様子を確認してください。

服用前、および服用後2時間は、激しい運動、入浴、飲酒を避けてください。

服用前に運動や入浴などをした場合は、十分に落ち着いてから服用します。

服用後2時間を過ぎれば副作用が起こらない、という意味ではありません。

自宅でお子さんの服用時の様子を確認する保護者

05体調不良 飲み忘れ 中断後の再開

発熱や感染症などで体調が悪いとき、喘息発作があるとき、口内炎や口の中の傷があるとき、抜歯や口腔内の治療を受けた後は、服用してよいか事前に医師へ相談してください。

飲み忘れた場合は、あらかじめ説明された方法に従ってください。取り戻そうとして2回分をまとめて服用しないでください。

服用したかどうか分からない場合や、舌の下に十分保持せず飲み込んでしまった場合も、その日の分を追加しないでください。

治療をしばらく休んだ後や、副作用などで中断した後は、残っている薬を自己判断で再開しないでください。休んだ期間と理由、現在の体調を確認して、再開の時期や方法を決めます。

服用時間の調整が難しい場合や、飲み忘れなど対応に迷う場合、治療をしばらく休んだ後や中断した後の再開は、医師へご相談ください。

受診のご案内

舌下免疫療法は、ぽっけキッズクリニック・あっぷりけキッズクリニックの両院で行っています。治療をご希望の方は、一般外来でお申し出ください。

アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)について

当院では、スギ花粉症およびダニアレルギーに伴う通年生アレルギー性鼻炎のアレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)を行なっています。アレルゲン免疫療法とは、アレルギーの原因であるアレルゲンを少量から投与することで、体をアレルゲンに慣らし、根本的な体質改善が期待できる治療法です。

このページでは、主にスギ花粉症を例に解説しますが、治療法などはダニアレルギーの場合もほとんど同じです。

当院ではスギ花粉症およびダニアレルギーに伴う通年生アレルギー性鼻炎のアレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)を行なっています。アレルゲン免疫療法とは、アレルギーの原因であるアレルゲンを少量から投与することで、体をアレルゲンに慣らし、根本的な体質改善が期待できる治療法です。現在はスギ花粉症と、ダニアレルゲンによる通年生アレルギー性鼻炎の治療が可能です。このページでは、主にスギ花粉症を例に解説しますが、治療法などはダニアレルギーの場合もほとんど同じです。

スギ花粉症とは

花粉症とは、植物の花粉が原因となって、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目の痒みなどのアレルギー症状をおこす疾患です。様々な花粉で生じる症状のうちでスギ花粉が原因(アレルゲン)となるものを、スギ花粉症といいます。日本人の約 4 人に 1 人がスギ花粉症であるというデータがあります。

スギ花粉症における小児の特徴

スギ花粉症の小児が増加、低年齢化しています。最近では幼児期に花粉症と診断されることも珍しくはありません。ただし、小児は様々なウイルス感染に伴って鼻水などの症状を認めるため、花粉症との区別が難しい場合があります。症状を放置すると中耳炎を合併したり、ぐっすり眠ることができず日中の集中力が低下したり、顔を擦ってしまい皮膚が荒れたりと弊害があります。成人に比べて外で遊ぶ時間が多い、帰宅後の洗顔や着替えといった日常生活での花粉症対策がとりにくいのも特徴です。

スギ花粉症の治療

スギ花粉症の治療の基本は、アレルゲンであるスギ花粉の暴露を可能な限り回避することです。症状を緩和するためには、外出時にマスクやメガネを着用する、帰宅したらシャワーを浴びて着替えをする、室内や寝具を清潔にするなど日常生活で注意することが大切です。

以前に比べて使用できるお薬の種類も増えました。小児でも安全に使用することができ、効果も期待できます。眠気などの副作用もだいぶ改善されています。薬物治療の第一選択はこれらの抗アレルギー剤です。当院でもアレルゲン免疫療法をお勧めする前に、まずは抗アレルギー剤による治療を行なっています。

ただし、抗アレルギー剤でも効果が不十分で、お薬の併用が必要な場合もあります。また体質から眠気などの副作用が強くて抗アレルギー剤が使いにくい場合もあります。この様な場合にはアレルゲン免疫療法を試してみる価値があります。

当院ではぜん息の診断と治療に呼気NO測定を用いています。ぜん息の患者では呼気ガス中のNOが健常者に比べて高いことが知られています。気道の炎症が強いと呼気NOは上昇し、吸入ステロイドなどを用いた適切な治療を行うことで低下します。呼気NOを測定することで気道の炎症レベルを客観的に評価して、治療に役立てることができる可能性があります。

診断
  • レントゲン検査
  • 血液アレルギー検査
気道炎症の評価
  • 呼気NO測定
気道の狭窄
  • フローボリューム曲線
  • ピークフロー
  • 血液酸素飽和度

アレルゲン免疫療法

アレルゲン免疫療法とは

アレルギー症状を治したり、長期にわたり症状をおさえる可能性のある治療です。完全に症状がおさえられない場合でも、症状を和らげてアレルギー治療薬の使用量を減らすことが期待できます。
治療は長期間(3~5年)かかります。継続することで根本的な体質改善ができます。正しく治療が行われていれば翌年のスギ花粉飛散シーズンから症状を和らげることが期待できます。治療終了後も効果が持続し続けます。

アレルゲン免疫療法開始まで

アレルゲン免疫療法は、スギ花粉症であると診断された患者さんが開始することができます。当院では症状からスギ花粉症が疑われる患者さんで、アレルギー検査で確認できた場合に治療を行います。

当院がアレルゲン免疫療法をお勧めする患者さん
  • スギ花粉の飛散時期以外は症状を認めない
  • 抗アレルギー剤の治療で効果が不十分
  • 眠気などの副作用で抗アレルギー剤が使用できない
  • 小学生以上など

スギ花粉症の舌下免疫療法の実際

治療の開始時期
  • スギの舌下免疫療法はスギの花粉が飛散していない時期に開始します。当院では毎年6月から11月末までを治療開始時期としています。
服用期間の例
  • 1日1回、少量から服用を始め、その後決められた一定量を数年間にわたり継続して服用します。
  • 初めての服用は医師の体調管理のもと院内で行い、2日目からは自宅で服用します。概ね1か月に1回通院して診察と処方を行います。
服用方法の例
  • 治療薬を舌の下に置き、1分間保持したあと飲み込みます。その後 5 分間はうがい・飲食を控えます。スギ花粉が飛んでいない時期も含めて毎日服用します。
服用時に避けること
  • お薬を服用する前後 2時間程度は、激しい運動、入浴などを避けるようにしてください。
主な副作用
  • 口内炎や舌の下の腫れ、口や喉のかゆみなど。

↑服用期間の例

重大な副作用

ごくまれにアナフィラキシー症状を認める場合があります。アナフィラキシーとは医薬品などによる急性の過敏反応で、医薬品を投与後30分以内に全身のじんま疹、腹痛や嘔吐などの消化器症状、息苦しさなどの呼吸器症状、ショックなどを伴う場合があります。
舌下免疫療法でアナフィラキシーを呈するのは、投与量を間違えたり、休薬のあと勝手にお薬を再開するなど、正しく服薬が行われていなかった場合がほとんどです。適切に治療が継続れできれば、この様な重篤な副作用を生じる可能性はほとんどありません。