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夜尿症(おねしょ)のご相談
一人で悩まず、その子に合った方法を一緒に考えましょう
「小学校に入ってもおねしょが続いている」「お泊まりが心配」「叱ってはいけないと思いながら、家族も疲れてしまう」。夜尿症は、お子さんだけでなく、ご家族にとっても気になる問題です。
おねしょは、本人のやる気やご家庭のしつけで決まるものではありません。体の発達や尿のつくられ方、膀胱の働き、睡眠などを確かめながら、無理なく続けられる対応を考えていきます。
夜尿症は決して珍しいものではありません。「そのうち治る」と待つだけでなく、必要に応じた生活習慣の見直しや治療によって、早く改善する可能性があります。
夜尿症のあるお子さんは、親戚や友達の家へのお泊まり、修学旅行などを前に、不安を感じたり、参加をためらったりすることがあります。こうした経験が、自己肯定感の低下につながることもあります。
夜尿症では、症状だけでなく、お子さん本人の気持ちにも目を向けることが大切です。不安や負担を抱えている場合には、自然に治るのを待つだけでなく、早めに相談し、対応を考えていきましょう。
夜尿症とは?いつ相談すればよい?
夜尿症診療ガイドラインでは、5歳以上で、眠っている間のおもらしが月に1回以上、3か月以上続く状態を夜尿症としています。
ぽっけ・あっぷりけキッズクリニックでは、小学校入学以降のお子さんの夜尿症を診療しています。昼間の尿漏れについては、未就学のお子さんも両院でご相談いただけます。夜尿や昼間の尿漏れが続く場合や、ご本人が気にしている場合は、ご相談ください。両院で受診方法が異なりますので、下記のご案内をご確認ください。
また、次のような様子があれば、夜尿だけと考えずにお伝えください。
・昼間にももらす、急に尿意が強くなる、トイレが極端に多い・少ない
・便が硬い、排便を痛がる、便秘が続く
・半年以上夜尿がなかったのに、再び始まった
・強いいびきや、眠っている間に呼吸が止まるような様子がある
急に尿量や飲水量が増えた、異常にのどが渇く、体重が減る、排尿時に痛がるなどの場合は、別の病気が隠れていることもあるため、早めに受診してください。
どうしておねしょをするのでしょう?
主に、夜につくられる尿の量、膀胱に尿をためる働き、尿がたまったときに眠りから目覚める働きが関係します。一つだけでなく、いくつかの要素が重なることもあります。
「眠りが深いから」「水を飲みすぎたから」と一つの理由に決めつけることはできません。昼間のおもらしや便秘を伴う場合は、その評価や治療も大切です。
診察では何を確認するの?
夜尿の頻度、始まった時期、昼間の排尿、便の状態、飲み物のとり方、睡眠、ご本人やご家族の困りごとを確認します。
一般的な夜尿症の診療では、診察と尿検査を基本に、必要に応じて排尿・排便の記録や尿量などを調べます。症状によっては追加の検査や専門医療機関への相談を検討しますが、すべてのお子さんに同じ検査をするわけではありません。
夜尿や排尿の記録方法は、診察の際にご説明します。まずは普段の様子をお聞かせください。
診療と治療の流れ
一人ひとりの状態に合わせて、次の流れで進めます。生活習慣の見直しを基本に、必要な治療を選びます。
問診と診察
生活習慣や夜尿の様子を伺い、診察します。
尿検査
尿の状態を調べます。
夜尿や排尿の記録
夜尿、昼間の尿漏れ、排尿の時刻や尿量を記録します。
病型を確認し、治療を選ぶ
原因となる病気の有無や夜尿のタイプを確認します。必要に応じて薬物療法やアラーム療法を行い、効果を確認します。
卒業
症状の改善を確認し、医師が判断します。
治療は、その子とご家族に合った方法で
生活習慣を見直す
規則正しい睡眠、寝る前の排尿、便秘への対応、飲水の時間帯などを見直します。日中から水分を極端に減らす必要はありません。むしろ午後3時ごろまでは十分に水分をとりましょう。夕方以降にまとめて多く飲む習慣などがあれば、年齢や活動量に合わせて調整します。
夜尿があったことを叱るのではなく、寝る前にトイレへ行けた、記録をつけられたなど、本人が取り組めたことを認めていきましょう。毎晩無理に起こしてトイレに連れて行くことを、家庭での基本的な治療にはしません。
薬物療法
夜につくられる尿を減らすデスモプレシンなどを、夜尿の病型や検査結果に応じて検討します。デスモプレシンを使う場合は、飲水に関する注意を守ることが重要です。水分をとりすぎると血液中のナトリウムが低下することがあるため、服用の方法や体調不良時の対応は、医師の指示を確認してください。
夜尿の病型や膀胱の症状などに応じて、過活動膀胱の治療薬や漢方薬を使用することもあります。薬の必要性や種類は、効果と副作用を考慮して医師が判断します。
アラーム療法
尿を感知すると音などで知らせる機器を使う治療です。お子さんとご家族が協力して続ける必要があるため、生活状況や負担も含めて適しているかを考えます。決まった時刻に毎晩起こすこととは異なる治療です。
薬とアラームにはそれぞれ特徴があります。夜尿の病型だけでなく、ご本人の気持ちやご家族の希望を踏まえて選び、経過を見ながら調整します。
なかなかよくならないときも
改善の速さには個人差があり、夜尿のない日と夜尿のある日を繰り返すこともあります。すぐに改善しないことを、本人やご家族の努力不足と考える必要はありません。
排尿や便秘の状態、睡眠、生活リズム、治療を続けるうえでの負担などを改めて確認し、必要に応じて方法を見直します。発達特性なども含め、その子に合う説明や取り組み方を考えることが大切です。
担当医について
ぽっけキッズクリニックでは渡邊常樹医師(昭和医科大学)、あっぷりけキッズクリニックでは吉崎薫院長(日本医科大学出身)が主に診療にあたります。
お二人とも日本小児科学会小児科専門医で、小児腎疾患を専門とし、夜尿症に対する治療経験が豊富です。
渡邊常樹医師は、夜尿症診療ガイドライン2021の作成委員として、治療総論や診療アルゴリズムの分担執筆に携わっています。また、夜尿症と睡眠、アラーム療法などに関する論文・専門誌への執筆実績があります。
こうした標準的な診療の考え方と研究の知見を踏まえ、お子さんの症状と生活に合った対応を考えていきます。
受診方法のご案内
両院とも、夜尿症の診療は小学校入学以降のお子さんが対象です。昼間の尿漏れについては、未就学のお子さんもご相談ください。
ぽっけキッズクリニック
予約制の夜尿症専門外来です。事前にお電話か窓口でご相談ください。受診すべきか悩んだら、専門外来受診の前に一般外来でご相談頂いても大丈夫です。
診療時間:毎週木曜日午後
担当医師:渡邊常樹医師
電話で相談する 045-988-5330ぽっけの診療時間・アクセス →あっぷりけキッズクリニック
一般外来でご相談をお受けします。アイチケットで順番を取得してからご来院ください。
診療時間:あっぷりけキッズクリニックの診療時間内
担当医師:吉崎薫医師
あっぷりけのアイチケットへ →あっぷりけの診療時間・アクセス →よくあるご質問
Q.自然に治るまで待った方がよいですか?
成長に伴って改善することもありますが、長く続くお子さんもおり、中には成人まで症状が続く方もいます。本人がつらい、お泊まりを避けている、ご家族の負担が大きい場合は、我慢せずにご相談ください。
Q.どのくらいで治りますか?
治るまでの期間には個人差があり、症状や治療への反応によって異なります。適切な治療によって、自然に治るのを待つよりも早く症状の改善につながることがあります。夜尿の回数だけでなく、ご本人の安心や、ご家族が無理なく続けられることも大切に考えます。
Q.宿泊行事が近いのですが、相談できますか?
日程や本人の希望をお伝えください。行事に向けた対応と、普段からの治療を分けて考えることもできます。直前に初めて薬を使うなど、自己判断での対応は避けましょう。




















