よくある質問

2016.10.31更新

●結核とは?
結核は結核菌による細菌感染症です。先進国では減少傾向にある病気ですが日本では未だに毎年多くの人が感染しています。感染した場合、すべての人が発症するわけではなく高齢になってから、免疫力を落とすような病気になった場合に発症することもあります。微熱や咳など、風邪のような症状が長引く場合もありますが、乳幼児が感染した場合には肺結核(粟粒結核)や、結核性髄膜炎など非常に重篤な経過をとる場合もあります。また、治癒に半年以上を要するなど、治療が難しい病気でもあります。感染経路は空気感染、飛沫感染で患者さまの咳などで感染します。家族内、集団生活などで多くの方が感染する可能性があります。

●BCG
結核菌に対する予防接種がBCGです。結核菌に自然感染する前にBCGを接種することで発病する機会を大幅に減らすことができます。特に粟粒結核、結核性髄膜炎にはBCGは極めて有効です。
現在、日本では定期接種としてすべての子供たちが接種すべきワクチンです。生後3か月から7~8か月頃までに接種することが推奨です(平成24年度までは生後6か月未満、平成25年度以降は生後12か月未満が定期接種対象年齢です)。

●BCG接種の注意点
BCGは他のワクチンに比べても副作用の少ないワクチンです。接種部位を刺激しすぎるとケロイドとして跡を残す場合があります。接種後は直射日光を避けてこすったりしないでください。BCG接種の場合はゆったりした長袖でお越しいただくことをお勧めします。「BCG跡が目立たないように」と、洋服に隠れる肩に近い部分への接種を希望される場合がありますが、このような場所は衣類にこすれてケロイドになりやすいです。だいたい上腕の真ん中あたりに接種します。

●BCG接種後の皮膚変化(コッホ現象)
BCGを接種したところは接種後10日頃から赤くなりはじめ、1~2か月するとかさぶたになります。かさぶたになっても強くこすったりしないで清潔にして自然にきれいなるのを待ってください。
このような通常の反応より早く、接種後10日以内(多くは接種後2~3日)に接種部位に発赤やかさぶたが現れることをコッホ現象といいます。赤ちゃんがBCGを接種する前に既に結核に感染している場合があります。接種医にご相談ください。

投稿者: ぽっけキッズクリニック