よくある質問

2025.04.17更新

百日咳菌によって発症する呼吸器感染症です。
百日咳は近年、学童や成人の感染が増加し、年間1万人くらいの方が発症していると考えられています。幼児期に接種する四種混合ワクチン(DTaP-IPV)で予防が可能ですが、5歳頃までに基礎免疫が徐々に低下して再び感染のリスクが高くなります。ただ学童や成人の場合、咳が長引く程度で百日せきと気が付かない場合も少なくありません。そのような方を介して赤ちゃんが感染してしまうことが問題になっています。四種混合ワクチンが完了していない赤ちゃんが感染すると呼吸困難、無呼吸発作や突然死、脳症などで重篤な後遺症を残したいり死に至る危険性もあります。

• 咳が出るときはあまり赤ちゃんに近づかないで下さい。手洗いやマスクで感染を予防します。

• 検査、治療が可能ですから咳が長引く場合は受診してください。

• 日本小児科学会では百日咳の予防のために三種混合ワクチンの追加接種を推奨しています(任意接種)。小学校に入る前の1年間、11歳から12歳頃の2回の接種(感染が拡大している場合など、その他の年齢(5歳以上)でも任意接種が可能です。)を是非ご検討ください。「自分自身と大切な家族を守るためにお兄ちやん、お姉ちゃんが頑張ろう!」

百日咳 

投稿者: ぽっけキッズクリニック

2025.01.13更新

揺さぶられっ子症候群とは、乳幼児が強く揺さぶられることによって脳に深刻な損傷を受ける症候群を指します。主に0歳から2歳くらいの乳幼児に発生しやすいとされています。
乳幼児の頭部は体に比べて大きく、首の筋肉が未発達なため、強い揺さぶりによって頭が激しく動きます。この際、脳が頭蓋骨内で衝突し損傷して以下のような症状を認める場合があります。

 

揺さぶられっ子症候群の症状
• 意識障害、けいれん
• 呼吸困難または無呼吸
• 嘔吐、食欲不振
• 筋肉の低緊張(体がぐったりする)
• 視覚障害や失明

 

揺さぶられっ子証拠群の原因
乳幼児が泣き止まないなどのストレスを抱えた大人が感情的になり、無意識に激しく揺さぶることが主な原因です。ただし、「たかいたかい」など、子供から手を離して投げ上げてしまうような過度な可愛がり方が原因になることもありますから注意してください。

 

診断と治療

症状や状況から、揺さぶられっ子症候群が疑われる場合には画像診断(CTスキャンやMRI)を行い、脳や目の損傷の有無を確認します。
損傷が重い場合、外科手術や後遺症を軽減するためのリハビリが必要になリます。

投稿者: ぽっけキッズクリニック

2025.01.05更新

赤ちゃんの室内での転落事故は、特に生後数か月から歩き始めるまでの時期に多く見られる事故の一つです。これを防ぐためには、家庭環境を安全に整えることが重要です。以下に、対応方法と具体的な原因を挙げます。

万が一転落してしまった場合の対応


1. 赤ちゃんの様子を確認(打撲から症状が現れるまで時間がかかる場合があります。24時間は様子を観察してください)


• 泣いているか、意識があるかを確認。
• 異常な泣き方や、吐き気、ぐったりしている場合は注意が必要。

2. すぐに医療機関を受診する


• 頭を打った場合、たとえ外見に異常がなくても、頭蓋内出血や脳震盪の可能性があります。
打撲後、ぐったりしている、吐きくり返すなどの症状がある場合には速やかに医療機関を受診してください。受診先がわからない場合は、救急ダイアル(横浜市の場合 #7119)などで相談してください。

よくある転落事故の原因


1. ベッドやソファからの転落(授乳やおむつ替えの際に一時的に寝かせた場所から転落することが多い)


2. おむつ替え台や高い場所での転落(おむつ替え台やテーブルなどの高い場所で手を離した瞬間に起こる)


3. 階段からの転落(ハイハイや歩き始めた赤ちゃんが階段を登ったり降りたりしようとして起こる)


4. 窓やベランダからの転落(窓際の家具によじ登ったり、ベランダの柵を乗り越えることで起こる)


5. チェアやバウンサーからの転落(動きが活発になり、自分で体を動かして転げ落ちることがある)

 

まとめ
赤ちゃんは予測できない動きをするため、「少しの間なら大丈夫」という油断が事故に繋がることがあります。日常生活の中で常に安全を意識し、危険な場所や状況をあらかじめ排除することが最も効果的な防止策です。

投稿者: ぽっけキッズクリニック

2025.01.05更新

当院ではシナジスの接種を行っています。


・ シナジスとは
シナジスはRSウイルス感染に伴う重症化予防を目的に作られた注射薬です。シナジスはワクチンではありません。効果は接種後1か月で、RSウイルスが流行する時期に毎月接種します(通常はRSウイルスの流行がはじまる6月頃に接種を開始します)。

・RSウイルス感染症とは
RSウイルス感染症は秋から冬にかけて流行します。赤ちゃんが感染した場合には細気管支炎や肺炎をきたし、喘鳴(のどからヒューヒュー・ゼイゼイと音がする)や呼吸困難に陥る可能性があります。未熟児や心臓の病気、喘息などの合併症がある場合には重症化のリスクが高いです。RSウイルスに有効な抗ウイルス薬やワクチンは開発されていませんから感染予防が大切です。

・シナジスの接種対象は
重症化のリスクが高い以下のような場合は保険適応でシナジスを接種できます(横浜市在住で乳幼児医療の医療券をお持ちの場合は適応となります)。

早産児
① 早産児
・在胎期間28週以下(28週6日まで)で、接種開始時に生後12か月齢以下
・在胎期間29週~35週(35週6日まで)で、接種開始時に生後6か月齢以下
② 生後24か月齢以下の血行動態に異常のある先天性心疾患の児
③ 生後24か月齢以下の免疫不全を伴う児
④ 生後24か月齢以下のダウン症候群の児

※ 接種は予約制となります。事前にご相談ください。
母子手帳、可能であれば病院の紹介状などをお持ちください。

投稿者: ぽっけキッズクリニック

2025.01.05更新

小児のマイコプラズマ感染症は、マイコプラズマ・ニューモニエ(Mycoplasma pneumoniae)という細菌の一種によって引き起こされる呼吸器感染症です。特に5歳から15歳くらいの学童期前後の子どもに多く見られ、学校や集団生活の場で流行しやすい傾向があります。

主な特徴と症状
* 潜伏期間:約1~3週間。
* 初期症状:発熱、喉の痛み、倦怠感、乾いた咳など風邪とよく似た症状が見られます。
* 進行した場合:乾性咳嗽(乾いた咳)が特徴的で、「長引く咳」の原因になります。夜間に咳が強くなったり、呼吸困難を引き起こすことがあります。
* 重症化:一部のケースでは肺炎に進行することがありますが、多くは無治療でも軽症のまま治癒します。肺炎を合併すると高熱が持続し、咳嗽が遷延、時に胸痛を伴うことなどがあります。
咳嗽が遷延する、咳嗽が強くなかなか解熱しない場合などは受診してください。

診断
診断は主に臨床症状に基づいて行われますが、血液検査やLAMP法という喉から細菌を採取する検査で診断します。発熱が持続して肺炎が疑われる場合にはレントゲン検査を実施します。

治療
軽症の場合には対症療法(痰を切る薬や解熱剤、症状に応じた治療)で治癒しますが、呼吸障害が強かったり肺炎のリスクがあると判断した場合には抗菌薬を処方します。小児では主にマクロライド系抗生物質(クラリスロマイシンやアジスロマイシンなど)を使用します。

感染予防
咳や飛沫を介して感染が広がるため、手洗いや咳エチケットの徹底が重要です。

 

(付録)乳児(0歳児)のマイコプラズマ感染症について
マイコプラズマ感染症を発症しやすいのは主に学童期の小児ですが、乳児でも感染する場合はあります。重症度は軽症の咳嗽から、呼吸困難、肺炎や中耳炎を合併する例まで様々です。
ご自宅で判断いただきたいのは、RSウイルスやヒトメタニューモウイルスなど咳嗽を主とするウイルス感染と同様に、高熱が続く、咳嗽が遷延して呼吸が荒い、哺乳や睡眠に障害がある、吐きくり返すなどの症状がある場合には速やかに受診してください。

投稿者: ぽっけキッズクリニック

2025.01.05更新

RSウイルス・ヒトメタニューモウイルス感染症


●どんな病気?
RSウイルス感染症は、RSウイルスが呼吸器に感染することで発症します。これまで秋から冬にかけて流行すると言われてきましたが、近年春先から流行することが増えています。何度でも感染を繰り返しますが、多くは2歳までに初感染します。年長児、成人が感染した場合は軽い風邪症状程度(咳嗽が遷延します)の場合が多いのですが、赤ちゃんが感染した場合には細気管支炎や肺炎をきたし、喘鳴(のどからヒューヒュー・ゼイゼイと音がする)や呼吸困難に陥る可能性があります。細気管支炎の約7割がこのRSウイルス感染によると考えられます。


ヒトメタニューモウイルスもRSウイルスと概ね同様の症状を呈しますが、RSウイルスが主に新生児や乳児が注意すべき感染症なのに対して、ヒトメタニューモウイルスは幼児でも重症化することが少なくない感染症です。特に熱が高く、解熱まで時間がかかる場合は肺炎を合併している可能性が少なくありません。
両ウイルスともに患者の咳などでウイルスが飛び散って感染します(飛沫感染)。肺炎や細気管支炎になると、症状が次第に悪化して喘鳴、呼吸困難を認めます。未熟児、心臓の病気、喘息などの合併症がある場合には重症化のリスクが高いです。1週間程度の経過で症状は改善します。


●治療と感染予防
残念ながら両感染症の特効薬はありません。抗生剤も無効です。気管支拡張薬、去痰剤、吸入療法などを用いて対症療法を行います。自宅ではこまめに水分補給を行なって痰がつまらないように心がけてください。極端に機嫌が悪い時や、呼吸が荒く水分補給が困難な場合、繰り返し嘔吐する場合には様子をみることなく速やかに受診してください。
現在のところ両ウイルスに対するワクチンも存在しません。手洗いやうがいなど日常的な感染予防が重要になります。年長児や成人が感染した場合には多くは軽症です。「軽い風邪だから」と安心して、赤ちゃんに触れると赤ちゃんが重症化する場合があります。咳や微熱がある場合にはできる限り赤ちゃんには近づかず、室内でもマスクなどを使用してください。

投稿者: ぽっけキッズクリニック

2024.12.03更新

小児の解熱剤は病院で処方する場合、アセトアミノフェンかイブプロフェンが主成分のものが処方されているかと思います。剤形はシロップ、粉、坐薬と様々ですが効果はどれも一緒です。
「38.5度以上で、6時間以上空けて、1日2回まで」などと処方の際に医師か薬剤師から説明があると思います。使用法が不明の場合は改めて処方した医師か薬剤師にご相談ください。
ただし、解熱剤の効果は一時的に熱を下げるだけのもので病気を治したり、重症化を予防する効果はありません。解熱剤を使用して2時間程度で効果が切れますから、その後、熱は使用前に戻ります。
ですから「熱が高いから」といって解熱剤を使用してもその効果は限定的であまり意味をなしません。解熱剤を使用する目安として、高熱で食事が摂れない、睡眠ができないなど、使用目的が明確な場合に使用することをお勧めします。仮に解熱剤自体に病気を治す効果がなくても、解熱剤を使用することでお子様が食事や睡眠を十分にとれたなら、それは療養中の体力を維持する上で非常に有効な使途だと思います。
市販薬の場合も考え方は同様です。上記の考え方を参考に、市販薬に添付されている説明書に従って使用してください。

投稿者: ぽっけキッズクリニック

2024.12.01更新

小児も成人と同様に新型コロナウイルス(COVID-19)に感染します。ただし、患者数としては成人に比して少なめで、小児でも乳幼児より小学校高学年や中学生の方が多い傾向があります。

 

重症度と症状
新型コロナウイルス感染症の症状や重症度は、流行している株によって多少異なりますが、成人に比して小児の方が比較的軽症の場合が多いです。
症状は発熱や咽頭痛(喉の痛み)、咳嗽などが主ですが、時に嘔吐や腹痛を呈することもあります。インフルエンザに比較すると有熱期間はやや短く(概ね48時間から72時間程度)、咳嗽などもあまり強くありません。それに比して喉の痛みを訴える患者さんが多い印象です。新型コロナウイルスの流行が始まった頃は小児でも肺炎を呈するお子さんが少なくなかったのですが、最近はあまり見かけなくなっています。
このように最近の新型コロナウイルス感染症は小児においては他のウイルス感染症と大きな違いがなく、過度に怖がる病気ではありませんが、重症化のリスクがないわけではありません。特に新生児や乳児期早期に感染した場合、心臓などに基礎疾患がある場合などは注意が必要です。

 

後遺症(ロングCOVID)について
小児でもCOVID-19の後遺症、いわゆるロングCOVIDが報告されています。疲労感、集中力の低下、呼吸器症状などが数週間以上続く場合がありますが、成人に比べると発生率は低いとされています。

 

診断
インフルエンザと同様に、鼻腔から検体を採取して迅速検査で診断します。PCR検査も可能ですが、新型コロナウイルスが5類感染症に移行してからは検査結果が出るまでに時間がかかるために殆ど実施しなくなりました。
両親や兄妹がすでに新型コロナウイルスに感染しているなど、明確な接触歴が確認できる場合には検査を実施せず臨床症状から診断する場合があります。
ドラッグストアなどで検査キットが販売されていますからご自宅で検査を実施することもできます。この場合は発熱後概ね24時間くらい経過した頃に実施してみてください。あまり早期に検査を行った場合には陰性(偽陰性)になります。

 

治療
他のウイルス疾患と同様に対症療法が基本です。水分や栄養を十分にとって療養してください。解熱剤は市販のものや他の感染症と同様にアセトアミノフェンが利用可能です。
12歳以上では発症早期であれば抗ウイルス薬の使用も可能です。無治療でも48時間から72時間程度で解熱することが多いですから使用するメリットはインフルエンザに比べると高くはありませんが、発症初期から高熱で症状が強い場合、基礎疾患がある場合は検討しても良いでしょう。またウイルスの排出期間が短縮されるため、ある程度家族内感染のリスクを下げることも期待できます。

 

新型コロナウイルスのワクチンについて
新型コロナウイルスワクチンは生後6か月から接種可能です。新型コロナウイルスが家族内感染する場合、多くは成人や年齢の高い小児が罹患して乳幼児が家族から感染するケースが多いです。ですから、まずは両親や学童期の兄弟の接種を優先し、その後に(あるいは他の家族と一緒に)乳幼児の接種を検討してください。日本小児科学会ではすべての年齢の新型コロナウイルスワクチンの接種を推奨しています。
新型コロナウイルスワクチンの副反応は発熱や接種部位の腫れなどになります。頻度は他のワクチンとほぼ同等で成人が接種した場合より軽い場合が多く、発熱や腫れは仮に出現しても数日でおさまります。
新型コロナウイルスが5類感染症に移行したことに伴い、小児の新型コロナウイルスワクチンも任意接種(有料)になりました。接種を検討している場合はかかりつけ医と相談してください。

 

学校や保育園での感染対策
小児は学校や保育園などで集団生活を送ることが多く、感染のリスクが高まります。マスクの着用、手洗い、換気の徹底などの感染対策が重要です。マスクの着用に関しては2歳未満は非推奨、2歳以上でも運動時や登下校時、周りに人があまりいない場合などはマスクをする必要はありません。特に夏場は熱中症などのリスクが高まりますから状況に応じてマスクを使用してください。

 

(参考)自宅のコロナ検査キットで陽性が出た場合。全身状態が良ければ自宅で療養をしてください(必ずしも受診は必要ありません)。療養期間は発熱日(発熱がない場合は検査日)を0日として5日間です。解熱剤や咳止めなどが必要な場合(12歳以上では抗ウイルス薬の処方も可能)は、アイチケットで順番予約の後来院してください。また保育園児などでは登園再開に際して証明書が必要になる場合があります。証明書の発行をご希望の場合も受診をお願いします。


(備考)新型コロナウイルス感染症における日本の変遷
1. 初期の感染拡大(2020年初頭)
2020年1月、日本で最初のCOVID-19感染者が確認され、中国・武漢からの帰国者やダイヤモンド・プリンセス号での集団感染が注目されました。初期の段階では、感染症の正体や対応がまだ明確でなく、全国的に緊急事態宣言や外出自粛要請が行われました。

2. 第1波から第3波まで(2020年〜2021年)
• 第1波(2020年4月頃):最初の大規模な感染拡大が始まり、東京や大阪を中心に感染が広がりました。この時期には全国で緊急事態宣言が発出され、学校の休校やテレワークの推奨、飲食店の休業要請が行われました。
• 第2波(2020年夏):政府による「Go To キャンペーン」などの経済振興策とともに、再び感染が拡大しました。この波では、若年層の感染が増加し、感染者数がさらに拡大しました。
• 第3波(2020年冬〜2021年初頭):冬季に入り、感染者数が急増し、医療機関の逼迫が問題視されました。この時期には再度の緊急事態宣言が発出され、特に医療体制の強化が求められました。

3. ワクチン接種の開始(2021年)
2021年2月から医療従事者へのワクチン接種が始まり、その後高齢者や一般市民への接種が進みました。ワクチンの普及により、重症化や死亡率が大幅に抑制され、感染状況は一定の安定を見せるようになりました。

4. デルタ株と第5波(2021年夏)
2021年夏にはデルタ株が日本で広がり、過去最大の感染者数を記録しました。この時期、ワクチン接種は進んでいましたが、感染力の強いデルタ株により感染拡大が抑えきれない状況が続きました。

5. オミクロン株と第6波以降(2021年末〜2022年)
2021年末からオミクロン株による第6波が始まりました。オミクロン株は感染力が非常に強いものの、重症化率はデルタ株よりも低く、これに伴い政府は規制を緩和し、経済活動の回復に向けた方針を取るようになりました。

6. 社会と経済の再開(2022年以降)
2022年からはワクチン接種が広く普及し、ブースター接種も進められ、社会は徐々に平常を取り戻し始めました。感染対策を継続しつつも、経済活動や国際交流が徐々に再開され、2023年5月にこれまでの感染症法における2類相当から5類に分類が変更されると大規模な規制がほとんど解除されました。

7. マスクや新たな生活様式の定着(2023年以降)
日本では、マスク着用や手洗いなどの感染対策が日常生活に浸透しました。感染状況が改善しても、多くの人が自主的にマスクを着用し、公共の場での衛生管理が習慣化しています。
これらの変遷を経て、日本はCOVID-19との共存を模索し、社会経済活動を再開させながら、引き続き感染対策を継続しています。

投稿者: ぽっけキッズクリニック

2024.12.01更新

赤ちゃんのオムツかぶれは、赤ちゃんの皮膚がオムツの中で湿気や摩擦、刺激物(尿や便)にさらされることで炎症を起こす一般的な皮膚トラブルです。放置するとカンジタ(真菌)や細菌によって二次感染をきたして悪化する場合があります。

オムツかぶれの予防と対策
・頻繁なオムツ交換 肌を清潔で乾燥した状態に保つために、こまめにオムツを替えましょう。
・優しい洗浄 下痢などで汚れがひどい場合は、オムツ交換のたびにぬるま湯でやさしく肌を洗い、柔らかいタオルで軽く押さえるように乾かします。
・保護クリームの使用 お尻を綺麗にするたびに軟膏なで皮膚を保護します。病院では亜鉛華軟膏やアズノール軟膏などが処方されることが多いですが、ワセリンや市販の保湿剤でも結構です。
・通気性の良いオムツ 布オムツよりは市販の紙オムツの方が通気性がよく蒸れにくいのでおむつかぶれ予防になります。

注意が必要な症状
・上記のような対策をしてもオムツかぶれが改善しない、湿疹が悪化してジクジクしている
・赤ちゃんが発熱している

このような症状がある場合には小児科に相談してください。

投稿者: ぽっけキッズクリニック

2024.10.02更新

フルミストは2024年10月に発売された新しいインフルエンザワクチンです(海外では以前から使用されて実績があります)。従来のインフルエンザワクチンに置き換わる訳ではなく、患者さん毎に選択して接種することになります(従来のインフルエンザ不活化ワクチンと、フルミストを両方接種する必要はありません)。対象年齢は2歳から13歳未満になります。

フルミストはインフルエンザウイルスを弱らせて(弱毒化して)ワクチンとして用いる弱毒生ワクチンです。他に弱毒生ワクチンとしては麻疹・風疹ワクチン、水痘ワクチン、おたふくかぜワクチンなどがあります。これらのワクチンと同様に接種後数日から1週間程度の間にインフルエンザ様の症状(鼻汁や頭痛、喉の痛みなど)を認める場合があります。

生ワクチンの特性上、免疫機能に異常がある疾患に罹患している方、免疫抑制をきたす治療を継続中の方、妊婦の方は接種ができません。
フルミストと従来のインフルエンザワクチの効果はほぼ同等と考えられています。

従来のインフルエンザワクチンとは異なり鼻に少量の液体を噴霧します。また従来のワクチンは13歳未満は2回接種ですが、フルミストは1回で接種が完了します。これまで注射が苦手でインフルエンザワクチンが接種できなかった方、来院回数を減らしたい方に選択してもらいたいワクチンです。
※ ただし、噴霧用の容器が注射器のような形をしているためお子さんによっては容器の形状や鼻に噴霧するというこれまでに経験のない医療行為に怖がってしまう子もいるかもしれません。投与量は左右の鼻に0.1mlずつとごく少量ですからしみたり不快な違和感はあまりないと思います。

フルミスト接種要項
対象年齢は2歳から18歳までの方(接種時に19歳未満)。1回接種
※ 同シーズンに従来のインフルエンザ不活化ワクチンを接種予定の方、接種を済ませた方は必要がありません。

接種不適当者:含有成分であるゼラチンに対して重篤なアレルギー症状の既往がある方、免疫機能に異常がある疾患に罹患している方、免疫抑制をきたす治療を継続中の方、妊娠の可能性のある方。該当する方は従来のインフルエンザ不活化ワクチンを接種してください。

当院が考える接種を推奨しない方:免疫機能に異常がある疾患に罹患している方や免疫抑制をきたす治療を継続中の方が同居している場合、妊娠中の女性が同居している場合。授乳中の方。既に本年度従来のインフルエンザ不活化ワクチンで接種を開始している方や完了している方。

投稿者: ぽっけキッズクリニック

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